マウスピース矯正とは?メリット・デメリットや金額から期間などの特徴を解説

マウスピース矯正とは
マウスピース矯正とは

見た目が目立たないことから注目を集めているマウスピース矯正。

マウスピース矯正とはどのような特徴を持ち、ワイヤー矯正と何が違うのか気になる人も多いのではないでしょうか。

この記事では、マウスピース矯正のメリットとデメリット、コストや期間、適用できるケースなど、基本的な特徴を詳細に解説いたします。

マウスピース矯正とは

マウスピース矯正とは

マウスピース矯正とは、薄く透明なプラスチック製のマウスピースを使用して歯を動かす矯正方法です。

ワイヤー矯正の場合は周囲から歯の矯正をしていることが分かりやすいですが、マウスピース矯正では透明で目立たないため気付かれにくい点が最大の特徴です。

ここでは、マウスピース矯正についての理解を深めていくために基本的な特徴を解説します。

特徴点詳細説明
費用と期間・ 60~100万円、部分矯正なら10~40万円・ 比較的低予算で矯正が可能なケースもある
痛みが比較的少ない・ ワイヤー矯正と比べて痛みが少ない・ 違和感が少ない
取り外しが可能・ 食事や歯磨きの際に外すことができる・ 食事制限がない・ 歯磨きがしやすい
自分で交換可能・ 1〜2週間ごとに自分でマウスピースを交換・ 通院頻度が少なくなる
自己管理が重要・ 毎日20時間以上の装着が必要・ 装着時間が不足すると、計画通りに歯が動かない・ マウスピースの紛失やお手入れも重要

費用と期間

マウスピース矯正は定期的な調整が不要であり、調整料が発生しないメリットがあります。自分でマウスピースを交換するため、通院頻度も減りコストと時間を節約できます

以下では、マウスピース矯正の費用や期間についても解説しているため、気になる人はチェックをしてください。

痛みが比較的少ない

マウスピース矯正は、従来のワイヤー矯正と比較して痛みが少ないとされています。

ワイヤー矯正では定期的なワイヤー調整で歯が動くため、その際に痛みを引き起こすことがあります。

一方で、マウスピース矯正では透明なプラスチック製のマウスピースが歯をゆっくりと動かすため、急激な痛みを感じにくいのが特徴です。

取り外しができる

マウスピース矯正は取り外しが可能であるため、食事や歯磨き時にマウスピースを外すことができます

食事をする際は食べ物がマウスピースにこびりつかず、歯磨き時にはマウスピースを外してブラッシングできるため、口腔衛生を保ちやすいというメリットがあります。

自分で交換が可能だが、自己管理が重要

マウスピース矯正は、患者が自ら1〜2週間ごとに異なる形状のマウスピースに交換し、逐次的に歯を動かしていく方法です。

このシステムは通院の頻度を減らすメリットがありますが、一方で、毎日20時間以上の装着が必須となり、その管理は患者自身に委ねられます。

装着時間の不足やマウスピースの紛失、お手入れの怠慢は、治療の遅延を招く可能性があるため、自己管理が極めて重要となります。

マウスピース矯正とワイヤー矯正との違い

マウスピース矯正とは

ワイヤー矯正とマウスピース矯正の最大の違いは、「見た目の目立たなさ」と「適用できる症例の幅」です。

ワイヤー矯正は、強力な矯正力と幅広い症例への対応がメリットですが、目立つというデメリットもあります。

一方、マウスピース矯正は透明で目立ちにくいメリットはあるものの、矯正できる症例には限りがあります。

ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違いを表にまとめました。

特徴マウスピース矯正ワイヤー矯正
見た目透明で目立ちにくい目立つ外見
適用できる症例の幅矯正できる症例には限りがある幅広い症例への対応が可能
矯正力矯正力が比較的弱い強力な矯正力で複雑な歯並びも調整可能
取り外し可能性食事や歯磨きの際に取り外し可能取り外しが不可能で、食事やデンタルケアに工夫が必要
生活への制約生活の制約が少ない生活に一定の制約がある

マウスピース矯正は取り外しが可能で生活面での支障は少ないですが、ワイヤー矯正の方が強制力はあります。

それぞれメリットがあるため、比較した上で自分に合う方を選ぶと良いでしょう。

マウスピース矯正のメリット・デメリット

マウスピース矯正とは

マウスピース矯正は、口元の美しさや咀嚼機能の向上を求める方にとって魅力的な矯正方法です。しかし、同時に考慮すべきデメリットもあります。

マウスピース矯正を行っていく際は、メリットだけでなくデメリットも理解しておくことで後悔せずに矯正ができることでしょう。

ここでは、メリットとデメリットについて解説します。

メリット

マウスピース矯正には以下のメリットがあります。

  • 目立ちにくいため、外見を気にすることなく矯正ができる
  • 取り外しが簡単で日常生活への支障が少ない
  • 痛みや違和感が少ない

装着が比較的簡単で、ワイヤー矯正のように金属ブラケットを取り付ける必要がありません。そのため見た目への影響が少なく、外見を気にすることなく矯正を受けられます

また、マウスピース矯正は取り外しが可能であるため、食事や歯磨きの際に外すことができ、日常生活への適応が容易です。

さらに、痛みや違和感が少ないのもマウスピース矯正の利点です。

ワイヤー矯正のように金属部品が口内にこすれたり、調整時に痛みを感じることが少ないため、矯正中も比較的ストレスを感じづらいでしょう。

デメリット

一方で、マウスピース矯正には以下のデメリットがあります。

  • 定期的な装着が必要なため、継続しなければならない
  • 適用できない歯並びがある

まず、効果を得るためには、定期的な装着が求められます。忘れたり、装着を怠ると矯正効果が減少する可能性があるため、きちんと継続することが必要です。

また、一部の症例にはマウスピース矯正が適していないことがあります。特に重度の歯並びの問題や咬み合わせの異常など、一部の症例にはワイヤー矯正が効果的かもしれません。

適切な矯正方法を選定するためには、歯科医の診断とアドバイスが必要です。

マウスピース矯正ができない症例

マウスピース矯正とは

マウスピース矯正は歯を左右にうまく調整することが得意ですが、歯を前後の方向に大きく調整させることは苦手です。

前述の通り、全ての歯並びの問題に対応できるわけではありません。ここでは、矯正ができない主な症例を紹介します。

重度の重なり・出っ歯・凹凸があり、歯を大きく動かす必要がある場合

出っ歯、乱杭歯や八重歯など、大きく歯を動かす必要があるケースはマウスピース矯正だけでは対応できないことがあります。

マウスピース矯正は歯を微細に動かすことは得意ですが、重度の不正咬合治療で要求される「歯の大規模な移動を伴う矯正」には対応が難しいためです。

自己判断が難しいため、マウスピース矯正ができるかを知りたい方は一度検査を受けてみることがおすすめです。

インプラントが入っている場合

インプラントは、失われた歯を人工の歯根(インプラント体)を顎の骨に埋め込むことで補う治療法です。

歯科矯正では、歯を包む歯根膜という組織に力を加えて歯を移動させますが、インプラントは人工のもので歯根膜がないため、動かすことができません。

そのため、インプラントが多いほど動かせないエリアが広がり、マウスピース矯正が難しい状況を生み出します。

顎の骨格的な問題がある場合

顎の矯正において、上顎前突と下顎前突の骨格的な問題が存在する場合、マウスピース矯正だけでは適切な矯正が難しいことがあります。

上顎が前に突き出たり、下顎が前方に突き出たりする場合、歯の位置だけを修正するのではなく、骨格自体に介入が必要です。

このような症例では、歯科外科的な手術を伴う矯正計画が検討され、専門家の診断と治療が必要とされます。

マウスピース矯正の金額や期間の目安

マウスピース矯正とは

マウスピース矯正の金額や期間は、個人の状況や治療の必要性によって異なります。以下に、一般的な金額と期間の目安について説明します。

金額の目安

マウスピース矯正の費用は、部分矯正と全体矯正の主に2つのタイプに分類されます。

範囲部分矯正全体矯正
費用の目安10万円から40万円程度60万円から100万円程度
適用例前歯の一部分の歯並びの問題歯全体の歯並びの問題、治療の複雑な場合

部分矯正は、歯の一部を対象にした矯正方法です。前歯の一部分だけを修正する場合などが該当します。

部分的な矯正範囲ゆえに、費用は一般的に10万円から40万円程度で済むことが多く、軽度の歯並びの問題に対する選択肢として考えられます。

全体矯正は歯全体を対象にした矯正で、全体の歯並びを調整します。この範囲が広がるため、費用も高くなり、一般的に60万円から100万円程度が目安です。

治療の複雑さやクリニックによって価格に差があるため、まずはクリニックに相談し予算を把握することがおすすめです。

矯正治療には、矯正装置以外にも費用が発生することがある注意点があります。

初回のカウンセリング、精密検査などでも費用が発生する場合があるため、これらも考慮に入れて治療費用を計画しましょう。

期間の目安

マウスピース矯正の治療期間は、一般的に2ヶ月から3年程度とされています。治療の範囲や目的によって、この期間は大きく変動します。

主に前歯を中心とした治療では、2ヶ月から1年6ヶ月程度、奥歯も含む全体の治療では1年から3年程度が目安です。

また、マウスピース矯正の治療期間を適切に進めるためには、指定された装着時間と期間を守ることが重要であり、つけ忘れなどがあった際には当初の見込み期間よりも長くなることもあります。

まとめ

ここまで、マウスピース矯正を検討している方に、その詳細を知ってもらうための主な特徴を解説しました。

特に、マウスピース矯正が可能な歯並びかどうかは、個人で判断することが難しく、専門家視点での確認が必要です。

つぶら矯正歯科クリニックでは、患者様一人ひとりが納得して頂けるまで丁寧に疑問点についてお答えしております

マウスピース矯正を検討している方は、ぜひお気軽にご相談ください。

カテゴリー: 矯正